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バスケットステッチカーディガンについて

October 11, 2017

アンティークのスモック(昔の人々が着ていた日常着)は、その多くが、四角い布にパーツを足すことで、体に沿う形に仕立てられています。自分で織った布に鋏を入れるのは抵抗があるだろうし、他に作り直すことを考えたら大きな布のまま残しておきたい(かも知れない)、作業としても無駄がなく、素材を生かし切るにはとても良いアイデアだと思います。それに倣って、四角い編地にパーツを足すことで着るものを編んでみたい―それがこのカーディガンの形の出発点でした。

人の体を考えてみると、胴や腕は円柱の形をしている。だから四角い編地がそのまま活かせます。問題は、それらをどうまとめるか。肩から首に沿わせるためにどんな処理で解決してゆくのか。そこに様々なデザインが生まれるのです。

今回参考にしたのは、ガンジーセーターの作り方です。ガンジーも生活の中から生まれたセーター。ほぼ直線のパターンで作られていて、体に添わせるためのマチがある。特に惹かれたのは、肩から首にかけての三角マチと、前後身頃を合わせながらショルダーバンドを編む、という方法でした。編みながら、編地をつなげてゆく。なんてありがたい技法なのでしょう!

 

肩から首にかけての三角マチは、その寸法は細かく実寸を取りました。ニットは伸びると言われていますが(実際そうなのですが)、体の動きや形に添うように作ると、着ていてとても楽なのです。

 

このカーディガンは編みたい方が多くいらっしゃるようですし、編み方を少し補足させていただきます。身頃や袖は、アラン模様を編まれたことのある方なら、それほど難しいところはなさそうです。問題はやはり身頃をつなげながら肩を編み進める部分。プロセスページでも解説がありますが、編み進める際は「この段は・・・・・をする」という作業(次に何をするか)をしっかり把握して、一段編み終えたら編み図にチェックを入れるなど、ひとつひとつを確実に編んでいくと良いと思います。奇数段(編地を表から見て編む段)では、身頃とつなぎつつ模様編みを編む。偶数段では、編地の両端はすべり目をして、(必要な箇所では)肩の増し目をする、というように作業を分けています。すべり目をする時には、糸は手前に置いてください。(偶数段ですべり目をする時、表から見た時に表目が並ぶようにすべり目するには、裏目を編むように(つまり糸を手前に置いて)すべらせます)それを頭に入れていただくだけでも、すっきりした気持ちで編んでいただけるかと思います。

 

色々な作業が同時進行していきますので難しいと思われるかもしれません。袖から肩にかけては単独で編み、後からはぐという方法もあります。けれど、この方法だと、とじしろが固くならずに良いのだそうです(編み方解説曰く)。その言葉に背中を押されて、今回この方法をご紹介することになりました。なにより、編むことで編地がつながるのがとても面白い!ぜひ体感していただけたらと思います。この方法で編むのは2着目ですが、編むたびに楽しいので、もっともっと編みつなぎたくなります。すべてのパーツを編みつないで一着のセーターにするのも面白そうですが、その課題はまたいつか。

 

そしてこのカーディガンは、家の中にいくつかある、あみものカゴがヒントになっています。ゴム編みの表目のすじをカゴの縦芯に見立て、そこに蔓を編み込むような編地にデザインしました。肩を編みながら身頃をつないでゆくのは、カゴの縦芯を始末しているようでもあり、カゴが編み上がる時の、わくわくした気持ちはこんな感じなのかな・・・と思いながら編みました。皆様にも、この気持ちをお裾分け出来たらうれしいです。

 

 

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